小説の主人公たりえるキャラクターとは

史実を歩く (文春新書)

史実を歩く (文春新書)

・・・小説を書くという作業は、小説の素材と私がそれぞれ力士のように四つに組んで勝負をするのに似ている。素材が強靭な肉体を持っていて果てしない力を発揮すれば、こちらも負けじと全力をあげて対抗する。
〈中略〉
・・・小説の主人公は、こちらが勢いよく体当りしてもはじきとばされるような強烈な存在であるべき・・・

p.180