横浜F・マリノスvs.ヴィッセル神戸

 ニッパツ三ツ沢球技場にて生観戦。
 ようやく、やってくれました。5-0。大勝っす!

今季初勝利に喜びを爆発させるマリノス・サポ

得点王(暫定)!カズマ!!

 マリノス渡邉千真があわやハットトリックの2GOAL。この新人ストライカーのシュート技術、正確性は、かなりレベルが高い。
 まず、開始2分の先制点。兵藤の落としたボールに猛スピードで突っ込んでのハーフボレー。かなり難易度高そうだったし、しかも1stシュートだったんだけど、見事にコントロールされた弾道は左ゴールポストに当たり、ゴールネットを揺らした。
 思い返せば、開幕戦の初GOALも1stシュート。しかも、ゴールポストに当ててのGOALだった。よくありがちなのは、「思い切ってドカンと打つ→大きくふかしてしまう」ケースなんだが、この人の場合、とにかく落ち着いている。ゴールポストに当てていることは、キーパーの位置をよく考えてシュートコースを狙っていることの証左ではないだろうか。
 2点目は、そんな渡邉のゴール前での落ち着きぶりが見事に象徴されたGOALだった。前線へのロングボールに元日本代表DFの宮本と競り合う。体をぶつけながら巧みにボールをキープし、宮本に仕事をさせない。さらに、キーパーを嘲笑うかのようなループシュートを決めたのだ!!
 渡邉千真マリノスの新人ストライカーは、ホンモノだ。

哲也のファインセーブ2連発が試合を決めた

 この試合、結果的に5点も入れての大勝だったのだが、前半17分の大ピンチに同点GOALを許していたら結果はどうなったか分からない。
 前半17分の大ピンチとは、相手CKからヘディングシュートを連続して放たれたシーン。特に2発目のシュートはかなり決定的だった。しかし、同じ榎本でもマリノス榎本哲也は、あの至近距離からのシュートを枠外に弾き出した。前節は非難轟々の失点を許してしまっただけに、相当に気合も入って、集中してたんだろう。
 ともかく、このプレーがこの試合最大の分岐点だったように思う。さらに榎本が良かったのは、この直後のCKを直接キャッチすると、即座に狩野めがけてスローして、カウンターを演出したことだ。結果的に、このプレーから山瀬功治のGOALが生まれたのだから。

山瀬の復活、狩野の安定感

 この2点目も美しかった。哲也から狩野への速攻はもちろん、狩野から山瀬功治に送られたパスは、逆回転がほどよく効いて、左タッチライン沿いを駆け上がる山瀬のスピードを殺さない極上のもの。
 そして仕上げは、山瀬のドリブルからの弾丸シュート。縦に抜くと見せかけ、内に切れ込み、右足で思いきって打った弾道は強烈なシュート回転を見せながら、ゴールネットに突き刺さった。
 山瀬は、後半の立ち上がりにも技ありのループシュートを決め、今季初先発の期待に応えてくれた。木村監督が言うには、「まだまだ山瀬はベストコンディションではない」ということらしいが、やっぱり山瀬功治は欠かせないでしょ。体調面のコンディションに配慮することは当然だけど、なんとかうまく使っていってほしい。
 それと、狩野について一言。独特のリズム、視野の広さ、ボールを預ければ何かやってくれそうな雰囲気を醸し出す。狩野は、完全にマリノスの中心選手になった。もしも、夏以降に中村俊輔が帰ってきたら・・・。いったい、どうなるんだろう?期待と不安に、ドキドキしてしまう。

次節、チャンピオン鹿島に対してどこまでできるか

 待ち望んでいた初勝利は素直に喜びたいが、次節の対戦相手は鹿島。昨季も序盤の好調時、第3節に対戦し実力の差を見せ付けられた。今季の鹿島は、まだまだ万全ではなさそうだが、ここ数試合は苦しみながらも着実に勝ち点3を積み重ねる勝負強さを発揮し、堂々の首位。チームの雰囲気は上り坂だろう。
 そんなチャンピオンチームを相手に、しかも敵地で、何をどこまでできるか?マリノスの真価が問われる試合になりそうだ。